【幸せのためのヒントFile36:手づくり絵本で絆を深めた家族のはなし】

『月刊ケアマネジメント』(環境新聞社)で連載している「4つの視点から考える 幸せのためのヒント」。

6月号は、これまで90冊もの絵本を制作してきた出版社のような家族、町田家についてご紹介。

(絵本の写真をたくさん掲載したく、いつもは3ページのところ、今回は4ページにしました)

町田家は、約50年の年月を共に歩んできた弘さんと万里子さん、二人のお子さんの4人家族。

始まりは、万里子さんが子育ての困りごとや日常生活の疑問などを絵本にして楽しむようになったこと。

そのワクワクが3人に伝播していき、「何かあったら絵本で表現する」のが家族の習慣になっていったようです。

気づけば、町田家の真ん中にはいつも、手づくり絵本がありました。

それぞれ1冊しか存在しない、家族で楽しむためだけにつくられた数々の絵本。

そのなかに町田家の日常を垣間見ることができ、あたたかい気持ちになります。

そして絵本を読んだ人たちはみんな、町田家のファンになるのです。

印象に残った言葉は、

▶︎「商業出版するわけではないから、売れるかどうかで悩むことはないですし。子どもやその友だちが、目を真ん丸くして、笑い転げて喜んでくれるのがうれしくて。彼らが興味をもつものや、喜ばせることばかり探していたような気がします。そして、当たり前のように過ぎていく日常生活にも、ワクワクドキドキがいっぱいあると思っていました。生活そのものが楽しかったんです」(万里子さん)


▶︎「我が家の平凡な日常をつづった絵本なのに、たくさんの方が感動してくれる。これはどういうことなのか……」(長女・はる香さん)

 

▶︎「(結婚したばかりの頃は)薄給で(果物を)なかなか買えないんですよ。だから妻は“見切り品”を買ってきて、カビが生えちゃったのを一生懸命、取ったり洗ったりしていたんです。そういうところから、果物にまつわる話にしました」(弘さん)


両親への感謝の気持ちから、長女のはる香さんが夫と一緒に企画した「ヒロシとマリコの絵本展」は1回の開催ではおわらず、これまでに3回開催されています。

今後も自分たちのペースで、場所を点々としながら、旅するように開催していく予定なのだそう。